「昆布」は、多くの栄養素を含む食品であり、3大栄養素の一つである食物繊維を含む炭水化物、日本人に不足がちと言われているマグネシウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、ヨウ素などのミネラルも多く含んでいます。
また、「昆布」には、人体の機能を正常に保つ働きや体内の様々な代謝に必要な酵素の働きを補うために必要なビタミンも含まれています。
※真昆布(素干し/乾)可食部100g中の割合
食物繊維
(32.1g/100g)昆布には、水溶性食物繊維の一種であり、「ネバネバ」成分であるアルギン酸やフコイダンが多く含まれており、便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっています。
マグネシウム
(530mg/100g)人体に必要なミネラルの一種で、リンやカリウムとともに骨を形成するほか、体内の様々な代謝を助ける機能を持ち、筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温・血圧の調整にも役立っています。
ナトリウム
(2,600mg/100g)人体に必要なミネラルの一種で、細胞外液(細胞の外の体液)の浸透圧を調整して、細胞外液量を保つ役割を持ち、他のミネラルの吸収を促し、カリウムとともに血圧を調整する働きがあります。
カリウム
(6,100mg/100g)人体に必要なミネラルの一種で、細胞内液の浸透圧を調整して一定に保つ働きがあり、神経の興奮性や筋肉の収縮に関わっており、体液のpHバランスを保つ役割も果たしています。また、体内の余分なナトリウムを体の外に出しやすくする作用があり、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立ちます。
カルシウム
(780mg/100g)人体に最も多く含まれるミネラルであり、骨や歯を形成します。ごく一部は、血液の凝固を促して出血を予防するほか、心筋の収縮作用を増し、筋肉の興奮性を抑える働きもあります。
鉄
(3.2mg/100g)
人体に必要なミネラルの一種で、赤血球のヘモグロビンに多く存在し、不足すると貧血を起こします。
鉄が不足すると、集中力の低下や頭痛、食欲不振などの症状や、筋力低下、疲労感といった症状も起こります。
ヨウ素
(200,000μg/100g)
人体に必要なミネラルの一種で、体内で甲状腺ホルモンを合成するために必要であり、このホルモンは身体の代謝をはじめとする様々な重要な機能を調節しています。
また、甲状腺ホルモンは、妊娠・授乳期に胎児や乳児の骨や脳が正常に発育するためにも必要です。十分な量のヨウ素を摂取することは誰にとっても大切ですが、乳児や妊娠中の女性では特に重要です。
ただし、過剰な摂取は有害な場合があるので、注意が必要です。
参考文献
(「ヨウ素」以外は同サイトより抜粋。一部改変)
(「ヨウ素」について同サイトより抜粋。一部改変)